2015/12/24

【フォトライブラリー】2015年販売実績のまとめと分析

フォトライブラリーにおける2015年の販売実績を分析してみる。



2015年もまだ数日あるが、大きな誤差にはならないので2015年の販売実績をまとめる。

販売総数は289枚

過去3年を見てみる。

2013年 311枚
2014年 343枚
2015年 289枚



2015年の販売枚数の落ち込みが顕著だ。登録枚数を増やしているにもかかわらずだ。状況証拠などを総合的に勘案して考えると、フォトライブラリー自体の販売が減少していると考えて良いだろう。販売が半減するといった急激な変化はないだろうが、徐々に販売率が下がっていくことが予想される。今後はフォトライブラリーに注力して登録するのは控えたほうが良いだろう。

2015年にはサイトや運営方針の改変が行われたが、その多くが他サイトの追随的なものであり、フォトライブラリーの特徴を損なわせるために作用しているように思える。

フォトライブラリーの長期的な見通しはネガティブと考える。


2015年実績を撮影地別で分析する。

スタジオ30%、アジア29%、日本国内27%、ヨーロッパ14%

日本においては、スタジオ撮影の販売比率が高い。スタジオ撮影にはポートレート、物撮りなどが含まれる。スタジオ撮影を積極的に増やすと良いだろう。

旅行系の写真では、やはり「日本国内」の名所や風景の販売比率が高い。「アジア」全体では「日本国内」以上に売れているが、10ケ国以上の総数であるから1ケ国あたりの平均では「日本国内」に遠く及ばない。「日本国内」の風景写真は登録枚数も多くレッドオーシャンではあるが、海外に比べ取材費も安いので販売効率は良いと考える。販売枚数を増やすためにはまずは登録枚数を増やすことが重要だ。更に販売価格を低めに設定することで競合優位を作り出せればなおよいだろう。

逆に「ヨーロッパ」の販売比率がかなり低い。幾分希少性はあるものの、日本国内におけるヨーロッパの写真の需要は少ないと考えるのが自然であろう。登録枚数を増やしても販売枚数はすぐに頭打ちとなる。それよりは販売単価を高めに設定し販売金額を増加させることが重要であろう。

「日本国内」を更に詳細に見てみる。

2015年は東京、奈良、沖縄の販売比率が高かった。どこも観光資源が豊富なエリアだ。多分これに京都、北海道をプラスした5エリアが売れ筋なのではないだろうか。

次に「アジア」を詳細に見てみる。

タイ、シンガポール、韓国の販売比率が高かった。日本人に人気の海外旅行先が良く売れるようである。中国、香港、台湾などもこれに当てはまるだろう。注意すべきはカンボジアだ。カンボジアといえばアンコールワット、日本人に一番人気のある世界遺産である。しかしながらフォトライブラリーでは売れ筋ではないようだ。不思議なことにシャッターストックでも売れていない。今後どこかでこのストックフォトにおける「アンコールワット問題」については考察していきたい。

最後に「ヨーロッパ」を詳細に見てみる。

ドイツの販売比率がダントツであった。需要総量が低いため主要な観光国しか売れないようだ。イギリス、フランス、スペイン、イタリア、ドイツ以外の国はほとんど売れないと考えてよいだろう。今後はこの5ケ国以外の登録は減らしていく。先にも書いたが、総需要が少ないため安売りしても販売数量は頭打ちだ。販売単価はできる限り最高額で設置して、販売額の増加を目指すことが望ましいだろう。

ピクスタと併売している場合の具体策を少し考察する。ピクスタの最小販売サイズはLサイズ以上に設定。フォトライブラリーではSサイズ1000円、Mサイズ1000~3000円以下、Lサイズ3000~5000円で設定する。こうすることでサイト間での価格の逆転が起こらず、顧客に公平にストックフォトを提供でき、なおかつ販売単価を最大に設定することができる。もちろんピクスタでの定額販売はしないということだ。ピクスタで「ヨーロッパ」の写真は稀に売れるかもしれないが、定額で売れることはまずないのだから。